今日は雨で行けなかったのが残念

初日、土手に上がったら丁度日の出で
辺りが、太陽に包まれるようにピンク色に変わって、すごく驚いた
副作用で体も気持ちも辛かった。でも何だか違う世界を見れたみたいで嬉しかった。


風が冷たくて、帽子を深く被って歩いていると
ヘッドホンから聴きなれない曲が流れ始めた
それは前の職場の後輩にもらったもので全然知らない歌
貰ってから聴いてなくて、家を出る前に間違えて持ってきてしまった


[真っ暗な絶望に瞳を閉じ めちゃくちゃに走ってた あのころ どん底で見上げたあの空の青さ ふと思い出してる]


歌い始めの歌詞を聴いた時、ずっと下を向いて歩いてる自分に気が付いた。
帽子をとったら風が髪のあいだを通って、頭が一気に冷えた
空を見上げたら、さっきまでピンク色の空が澄んだ水色に変わってた。
遠くの空はどこまでも濃い青で、片すみには真っ白な雲がキレイに広がって
それはやがて薄くなり空と溶けていた
真っ直ぐ前をむけば広がる原っぱと、ゆっくり流れる川
夫婦で仲良く歩いてる人もいれば、犬の散歩をしている人もいた


何だか無性に泣きたくなって、何でだろうって考えた
いつも私のココロには酸素が足りてなくて、たまに凄く苦しい思いをする
だけど今、空と風景をみたら、体いっぱいに空気が巡った気がしたから
きっと私はすごく安心したんだ。


忘れられない「癒し」がある


林の中で、細長い角材を先生から渡された。
「さあノコギリで切って皆で分けよう。」
数名で順番に切って
私の手のひらには3cm四方の小さな切りっぱなしの木のブロックが乗った
「じゃぁサンドペーパーでカドをまあるくしてきましょう」
ただただ無心に小さな木の角を擦っていた
みんな初対面の他人同士、話す人もいない


30分くらい擦っていると
「先生できました」
という声が聞こえて、隣の人が先生に木のブロックを見せた
「まだまだ。まだまぁるくなるでしょう?」
その言葉を横で聞いていた私は、いつまでこんな事やってりゃいいんだと思いながら
ひたすらサンドペーパーで木の角を擦っていた
いつからか


木の葉擦れの音がさわさわ聴こえてきて
風が気持ちよくて
蟻が足をのぼってきたのがくすぐったくて
鳥が近くの木にとまって、飛び立って
足元に小さな花が咲いているのに気が付いた


「もういいですね。キレイにカドがとれているよ。まぁるくなってる」
少し経つと先生が声をかけてくれた
手元にある私の木のブロックは隣の人の物よりも角ばっていた
そういうことなんだ
木の角を削ってるんじゃなくて、ココロのカドを自分で磨いてまぁるくしてるんだ


私が一つめの幼稚園に勤めていた頃のはなし。


毎日が地獄みたいだった。無理矢理押し付けられて私一人で行った研修。
その後園に戻って、職員会議で吊るし上げみたいな空間での研修発表をした時
全員の先生から様々な酷い言葉を浴びせられたけど
本当に大切なものをいただいた。


今はまた、酸素が足りなくてココロにカドが出来て、苦しくて痛くてもがいてる。


どん底で見上げたあの空の青さ ふと思い出してる]


ウォーキング初日の朝は、あの時と同じ気持ちをもらった。
空の青さに気付けたから。
また周りに迷惑をかけるし、もしかしたら病気が悪化するかもしれない。
でも私はもう大丈夫なんだ。
そう思えたよ。